キリンビールサロン第2回でビール3.0について語った話
ガラスの声帯を持つ私です。
先日、キリンビールサロンでゲスト講師として登壇してきました。キリンビールサロンでゲスト講師やりますよーって話は、こちらで書いてます。
遠野醸造の袴田さんとスプリングバレーブルワリーの古川さんとともに、ゲスト講師としてオファーされていたんですが、開講前の募集記事にも参加させてもらいました。そのへんのことも上の記事に書いています。
自分は全5回のうちの第2回に登壇予定だったのですが、話を聞いている限りでは何やらおもしろそうなので、第1回も参加させてもらったんです。それがこちら。
実際、おもしろかったんですよ。で、こんな楽しいサロンに関わらせてもらえるなんて最高だなと思いつつも、自分だけ滑ったらどうしよう的な不安も。
滑る以上にヤバかった当日の朝
そして迎えた第2回。
朝起きたら声が出ない。
滑るどころの話ではない……!
プロ失格。ライターとして記事を書くだけなら声なんてどうでもいいけど、講師なのに声が出ないなんて、完全にプロ失格。
それでも開講までの数時間の間、のど飴やらなんやらありとあらゆる手を尽くしましたよ。近くに井戸でもあったら水垢離でもして祈願するところでしたが、残念ながら井戸は近くになく、よく考えたらよけい声が出なくなりそうなので、水垢離はやりませんでした。
その結果、なんとかかすれ声に毛が生えた程度には声が出るようになりました。そして、
昨日のハイライトは乾杯のビールを飲み始めた瞬間、 @hiroyukitomie さんの声量が劇的に上がったこと。#キリンビールサロン pic.twitter.com/JfJlPnHEmE
— 袴田大輔 /遠野醸造🍻 (@hakamadad) 2019年12月15日
出ましたね。ビールは偉大なり。
ビール3.0とは何なのか
まあ、そんな状態だったんですが、内容はというと、自分は日本のビールの現状について話をさせてもらいました。自分が言いはじめたのになかなか広まらない「ビール3.0」という話です。
簡単に言うと、
- ビール1.0:1994年以前。大手ビールしか選択肢がなかった時代。
- ビール2.0:1994年以降。酒税法改正後の地ビールブームを経て、クラフトビールが認知されはじめた時代。大手とそれ以外という文脈。
- ビール3.0:2016年前後から。大手、クラフトビールといったカテゴリに関係なく、ビールに関わる価値をシェアする時代。
という話。シェアすることで価値は大きくなりますよ、と。シェアを奪い合っていた時代から、価値をシェアする時代になっていく途中なのです。
で、なかなか「ビール3.0」という言葉が広まらなかったのですが、キリンビールサロンで使ったことで、少しは認知度が上がったかもしれません。サロン内だけですが。
余韻がいつまでも残るいいサロン
ゲスト講師として、伝えるべきはしっかり伝えられたんじゃないかなと思っています(声は不調でしたが)。
実際に、Twitterで #キリンビールサロン を見てみると、「ビール3.0」の考え方に共感してくれる人もいて、ホント感謝です。
自分だけかもしれませんが、話をしていてもすごく楽しかったので、すごく余韻が残っていて、ずっと #キリンビールサロン を見ながらいろいろと考えていました。
ただビールの現状はこうなんですよと伝えるだけではなく、自分なりに解釈して伝えたいとずっと思っていて、それが「ビール3.0」という解釈なんですが、それを理解してもらえたのがすごく嬉しかったというか。
「これはこうやって造られたビールです」「クラフトビールの定義はこうです」なんて話はあまりしたくないんですよね。聞いたことを伝えているだけだから。そうではなく、そこから1歩踏み込んで自分なりの整理をしてから伝えたい。今回のキリンビールサロンではそれができたので、自分としてはすごくいいお仕事でした。
可能であれば、第3回も……見学でいいので参加したいなと思っています。
私からは以上です。本日はありがとうございました。