「大手とクラフトの対立の構図がない」という話について
えらい方からお墨付きをいただくと、やはりそれなりに嬉しいもので。
いや、実際にはお墨付きをいただいたわけでもないですし、えらい方になびくわけでもないですし、そのえらい方とは全く接点はありませんし。
しかも、えらい方が僕に対して何か発言をしたわけでもありません。つまりは、意見が同じだったというだけで、ちょっと喜んでいるというか、安心しているというだけです。
それがこちら。
アメリカのブルックリン・ブルワリー創業者スティーブ・ヒンディ(Steve Hindy)氏が来日して、イベントで講演しました。それを記事にしたもの。
講演の記事が即日アップされるなんて、いい世の中になったものです。このイベントには参加できませんでしたが、概要がすぐわかるのはありがたい。こうやって、どんどん時間と距離の制限が取り払われていく未来は楽しみでしかありません。
さて、ここで氏が言及しているこの内容。
この課題を解消しうる3つ目の特徴として、ヒンディ氏は「日本には米国でみられた大手とクラフトの対立の構図がない」点を挙げた。米国でも当時は大手メーカーと酒類卸売業者のつながりが強く、新規参入者のブルックリンはレストランなどへの商品販売を自社で手掛ける苦労をした経緯がある。
「大手とクラフトの対立がない」という部分。ここに言及したのはさすがだなと思いますが、日本ではすでにこれについて言及している人がいます。
僕です。
先に言ったもん勝ちですよ。今年の3月にすでに述べてます。こちらで。
これ、知ってる限りでは僕しか言及している人はいません(調べが足りないからかもしれませんが…)。
もちろん、これを言及しただけではあまり価値はなくて、ここから論をどう展開していくかが重要なんですけどね。それは近いうちに!
つまり、スティーブ・ヒンディ氏が言っていることと、自分が考えていたことが一緒だったということが、ちょっと嬉しかったという話です、はい。
そして、スティーブ・ヒンディ氏がこう述べたのもそれなりに理由がありまして。先ほどの日経の記事にはこうあります。
しかし、日本では大手がすでにビール離れに悩み、クラフト勢との協力に前向きだ。ヒンディ氏は具体例の一つに、キリンが独自開発したクラフト専用の小型サーバー「タップ・マルシェ」を挙げた。このサーバーでは1台で4種類のビールを提供できる。
はい。氏のブルックリン・ブルワリーはキリンビールと提携してまして、ブルックリン・ラガーの缶は全国販売されてますし、このタップ・マルシェでも全国の飲食店で展開されてブルックリン・ラガーが飲まれているんですね。
まあ、そりゃあ言いますわな。
実際に僕は聞きに行っていないので詳しくはわからないですが、記事に書いてあることがメインなら、目新しいことは何も言ってませんね。まあほぼ営業目的でしょうし(もちろんその他いろいろ面白い話があっただろうことは想像できますが)。
ん? そう考えると、自分が考えていたこともたいして目新しいことでもなく、キリンビールの手のひらで踊らされているということ……?
ま、とはいえ、行きたかったなあ……と。
以上です。
クラフトビール革命 地域を変えたアメリカの小さな地ビール起業
- 作者: スティーブ・ヒンディ,木内敏之(木内酒造合資会社取締役),小野英作,和田侑子
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