富士山は遠きにありて思ふもの(丹沢から眺めるのがいいんじゃないか)
人生山あり谷ありの私です。
実は、数年前まで日帰り登山が趣味でした。毎週というほどではないですが、時間があれば山に登るという程度のもので、それほど本格的な登山ではありません。その辺に散歩に行く程度の格好で、日帰りできる範囲。
それでもまあまあ楽しく登っていたのですが、ある時、ひーこらひーこら言いながら登っているところを、軽やかに走ってくる人があっさりと抜かしていったんです。
ということを職場の人に話したら、それはトレイルランニングだと。
山道を走るスポーツなんだと。
実は俺もやっていると。
ハセツネという24時間以内に山道を完走するレースがあってそれに俺も出たと。
夜中から走るんだけど、眠いし腹が減るしで大変だと。
バカじゃないかと思いましたね。
しかし、そうは思いながらも、トレイルランニングが知られはじめてきた頃で気にはなっていまして、何がきっかけだったかはわかりませんが、いつかトレランのレースに出てみたいと思うようになりました。
その体力づくりのために、ランニングをするようになったのですが、なぜかトレランよりもマラソンにハマってしまったため、トレランは一度も参加することなく、マラソンのレースばかり出ていました。
そんなマラソンも、2014年の東京マラソンで引退しまして、普通の男の子に戻りましたけどね。
枕が長くなりましたが、日帰り専門で登っていたとはいえども、いつかは登っておきたい山がいくつかあります。そのひとつが富士山。
まだ登ったことがないので登ってみたいけど、こんな状況だとちょっとな…。
— 富江弘幸_ビアライター (@hiroyukitomie) July 31, 2017
<富士山臨時支局>登山「混雑日」ルポ 大渋滞、寒さ大敵(@S[アットエス] by 静岡新聞SBS) - Yahoo!ニュース https://t.co/4aDa3ImbRJ @YahooNewsTopics
富士山に登りたい理由は日本一高いからというだけで、自分にとって登山としての魅力はあまりない。独立峰だから縦走できないし。低くても丹沢表尾根を縦走して富士山を眺めるほうが楽しい。
— 富江弘幸_ビアライター (@hiroyukitomie) July 31, 2017
でも、一度は富士山に登りたいなあと思うわけで。
登りたいといっても、登りたい理由はツイートした通りで、登山の過程に意味はありません。日本一だから登っておきたいというだけです。
大混雑している上に、風景も楽しめないということであればちょっと……と。
そんなツイートをしていたら、丹沢が懐かしくなって写真を検索してみたわけです。よく行っていたのはヤビツ峠から塔ノ岳の表尾根、バカ尾根、鍋割山あたり。
富士山登山にはない景色
丹沢へのルートはいろいろありますが、小田急線の秦野駅あたりからバスに乗ってヤビツ峠、大倉方面へ向かい、そこから登山道に入ることが多いと思われます。大倉から鍋割山へは、最初はこんなのどかな風景で、
この時は9月だったのでコスモスも。
まあ、こんなのは最初だけで、ちゃんとした登山道になっていくんですが、富士山にはこんな風景はないわけで。
ちなみに、鍋割山の登山道入口あたりには、水の入った2リットルペットボトルが置いてあって、体力的に余裕のある人は山頂の鍋割山荘まで持ってきてくれませんか、というのがあります。
まあ、余裕があるといえばあるので2本(4リットル)を持って登ったんですよね。2時間くらいかけてここ(山頂)まで。
私「こんにちは…水持ってきたんですけど…」
店主らしき人「ああ、そこ置いといて」
ううむ。
ううむであります。山やっている人のいいところはしっかり挨拶ができるところだと思っていたのですが、挨拶ができないどころかこういう対応をされると、ううむと思わざるを得ません。
この鍋割山荘は鍋焼きうどんが有名でして、その後に一応食べたわけですけれども、
なんともモヤモヤしながら食べたのでありました。
そんな鍋割山は丹沢の最終目的地ではなく、自分としては塔ノ岳が目的地。さっさと塔ノ岳へ向かいます。
こんな道を歩いていくと…
塔ノ岳です。
そして山頂には尊仏山荘という山荘があります。
ここでコーヒーが飲めたりするんですが、コーヒーを注文したところ店主らしき人が、
「あ、ふふ富士山に笠が! ちょちょっと写真撮ってくるから待ってて!」
と言い残し、コーヒーを注文した私をひとり残し富士山を撮影しに外へ出ていってしまいました。これだけ毎日富士山を見ている人をも魅了する富士山ですから、その魅力たるや底知れないものがあるな、と思った私ですが、ぽつんと残されているのもアレですので、私も撮影することに。
いきなり雲がはれて、富士山が見えたと思ったらこれです。
鍋割山でも塔ノ岳でも店主らしき人の対応はアレな感じでしたが、まあこんな富士山が見られたのでよしとしておきましょう。
といった感じで、こうやって過去の写真を振り返ることで、富士山は登るものではなく眺めるものという認識を改めて強くしたわけであります。
登っていないのが悔しいわけではないですよ、決して。ええ決して。