ビール時報

富江弘幸(ビールライター)公式サイト

新年感がないのは前倒し商戦のせい

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新年感があまりない私ver.2017です。

この年末年始は特に忙しいというわけでもないのに、なぜかこれまで感じられていた特別感がないのです。新年となれば、普段はまったくやる気のない自分でも3日くらいはやる気が持続したものですが、今年はそもそもやる気が湧いてこない。やる気スイッチがなくなってしまったか、充電が足りていないのかもしれない。

ASIMOでさえ自分で充電できるのだから、わしも自分で充電できるようになりたいものです。

さらに、まだ松の内にもかかわらず早くも新年感の薄れる情報が飛び交っているというのも、新年感が削がれる要因のひとつではないかと。そのひとつがバレンタイン。

そう、商売の世界ではもう正月は終わっているのです。すでにバレンタイン商戦。チョコレートスタウトなんかがもう発売になっています。実際どうなのかは知りませんが、年々イベント商戦が前倒しになってきているような気もしませんか。そのうちバレンタイン商戦はクリスマスくらいから始まったり、一周回ってバレンタイン翌日から来年のバレンタイン商戦が始まったりするのではないかと心配している今日このごろです。

おかげでもうまったく新年感はありません。

で、バレンタインなわけですが、こういうところで個人的なバレンタインエピソードを差し込んでおくと、説得力がありそうなので書いてみたいと思います。

母親以外から初めてバレンタインのチョコレートをもらったのは、中学1年生のときでした。隣のクラスのまったく知らない女の子から手作りチョコレートをもらったんですが、誰だかよくわからないしなんだか恥ずかしいし、うれしさ7割・恥ずかしさ3割くらいだったように記憶しています。いや、うれしさ8割か。いや、9割だったかもしれん

家に帰って誰にも気づかれないように包みを開けてみると、なんとハート型の手作りチョコレート。「おおおッ! ハート型!」と興奮してしまった自分は、勢いでチョコを口に放り込みました。

ガッ!

「おおぅッ!」

ハートの直径は2cmくらい、高さは1cmくらいだったでしょうかね。これがすごくカタかったんです。男子中学生の健康な歯をもってしても割れなかったほどなので、おじいちゃんなら入れ歯が破壊されるどころか、このチョコレートを入れ歯にしたほうがいいのではないか、というくらいのかたさ。結局、それを口に入れて舐めるように食べるしかありませんでした。後日、その女の子にはおいしかったとだけ伝えたんように思いますが(おいしかったような記憶はある)、特にその後いい関係に発展するということもなかったわけです。

と、まあ特にオチはない話なんですが、それから30年くらい経ってもこれ以上のバレンタインエピソードは生まれないという事実。これからも生まれないだろうと思われるので、自分のバレンタインエピソードは絶滅してしまったに違いない。

まあ、それはともかく、この時期はチョコレートスタウトがいくつか出回り、バレンタインにチョコレートをもらう機会のない男たち(自分含む)の喉を潤してくれるのである。ありがたいありがたい。

ということで、新年感はまったくないというお話でございました。