2016年と2017年の缶を読みくらべてみる(一番搾り 北海道づくり)
モノ言う私です。
何度も書いていますが、私はキリンホールディングスの株主であります。株主総会にもしっかり出席し、経営陣から一目置かれる株主、モノ言う株主と認識されているのではないかと想像します。
あくまでも想像ですが、おそらくそうだと思います。
で、今年も株主優待でビールが4本届きました。
下記の記事でも書きましたが、「株主様へ」と書かれた書面も同封されていることから、やはり経営陣から一目置かれているということは間違いありません。
47都道府県の一番搾りシリーズのうち、「北海道づくり」「横浜づくり」「神戸づくり」「福岡づくり」が送られてきており、今日は「北海道づくり」を飲んでみようと思います。
ちなみに、昨年の株主優待も同じシリーズ4種でしたので、ちょっと比べてみましょう。
北海道づくりを飲む前に、昨年との比較
まず、昨年の「北海道づくり」の記事を読んでいただけると理解しやすいかと思います。
2017年の「北海道づくり」はこちら。
「北海道づくり」の特徴は、北海道米を使っているということ。原材料を見てみると、今年も「麦芽・ホップ・米」で変わりません。アルコール度数も同じ5%。
缶の裏側には、「北海道づくり」を造るにあたってのメッセージが書かれてまして、それも2016年と2017年で比較してみましょう。
キャッチに見る2017年の狙い
まず、2016年。
北海道の人って、みんなドーンっと心が広いから。
工場のみんなで、地元のことを語り合いました。北海道の人のしあわせな時間に、一番似合うビールをつくるために。大自然が育んだ北海道米のうまみを引き出し、名水で仕込んだ爽やかな一杯。北海道だけの澄みきった一番搾りを、ぜひ、お楽しみください。
そして、2017年。
道産米と名水が織りなす、澄みきった味わい。
地元のことを、北海道の皆さまと語り合って生まれた一杯です。北海道の雄大な自然が育んだ道産米のすっきりとした口当たりを、北海道の名水で引き出し、一番搾り製法で澄みきった味わいに仕上げました。でっかく、爽快。おおらかで心の広い北海道の人に、ドーンと楽しんでほしい一番搾りです。
はい、ではまず1行目。ここはキャッチ的なテキストです。最も目を引くところですから、ここを読めば何を伝えたいかが見えてきます。
2016年は「北海道の人は心が広い」ということを打ち出しています。つまり、昨年はこれが一番伝えたいメッセージだったわけです。
それに対して2017年は、「米と水による澄みきった味」を一番に伝えたいようです。「心の広さ」から「味」へのシフト。果たして北海道は心の広さを捨てて、「うまければいい」と考えるようになったのでしょうか?
いや、そうではないでしょう。これは心の広さを捨てたのではなく、「心の広さは言うまでもない。それ以上に味が変わったのだ。より澄みきったのだッ」と、私、モノ言う株主は好意的に解釈しました。
味わいの変化が読み取れる2行目以降
そして、2行目以降ですが、一番気になるところはここ。
2016年の「北海道米のうまみを引き出し」という部分と、2017年の「道産米のすっきりとした口当たりを」という部分。
おわかりですね。
2016年は「うまみ」重視、2017年は「すっきり」重視といったところでしょう。
基本的に原料に米を使うと、麦とは異なる米独特の味わいが出てきたり、すっきりとした味わいになったりします。米によるフレーバーのどの部分を強調するか、という違いですかね。
それ以外は、文言は違っていても言及していることについてはあまり違いはありません。
つまり、まとめると、「うまみ」から「すっきり」へと味わいを変更した、ということをこのメッセージで伝えたいのです。キリンビールは。
実際に飲んでみる
さて、では飲んでみましょう。昨年のインプレッションとしては、
甘味、酸味、苦味とも突出していないので、後味にドライな印象があります。
ということだったのですが、今年はちょっと違いました。
酸味がほんの少し勝ってますね。かすかにシトラスアロマがあるので、酸味と合わさってややレモン的なフレーバーも感じられます。それをすっきりと言うのであれば、すっきりなのでしょう。余韻にも少々酸味が残ります。
昨年は夏野菜ゴロゴロスープカレーが合うのでは、ってことを書きましたが、今年の「北海道づくり」は焼鳥なんかが合うんじゃないですかね。塩で。
うん、想像すると焼鳥が食べたくなってきました。この組み合わせ、いいと思います。
ということで、思ったよりも昨年との違いがありました。
こうやって分析して書いていると、小心者の私としてはちょっとやりすぎかな大丈夫かなとビクビクしてしまうわけですが、モノ言う株主としてこれからもですね、ええと何て言うか、キリンさん大好きです。